
このカメラの元となった本家FUJICA ST-Fは当時行きつけのカメラ店で触っている。
このカメラが現役のころだから1980年前後。私が小5前後だ。
カメラが展示している棚ではなく、店内のフィルムなどを入れてあるガラスケースのレジの横当たり。。。
会計に来た人が手にしやすいところだ。
フラッシュ内臓1眼レフということで目新しかったが、小さく軽く、チープな感じであった。
このカメラがどれくらい写るのか興が味があった。
このカメラを当時使っていた人のコメントを中学のころにほんのワンフレーズ聞いたことがある。
学芸発表会なる催しがあり各学級、各部活などの展示があった。
何か写真の展示があった。これはG先生の写真らしかった。花であったか何であったか、旅行か何かだったかもしれない。
とにかく当時からどのカメラを使ったか聞く癖があったので、「先生、この写真は何のカメラで撮ったんですか?」と聞いた。G先生は私の担任でもなく、私のクラスは先生の授業は受けていなかったので交流がなかった。
先生はさらっと「一番小さくて軽い1眼レフ ○×△・・・~~~???(この名前のところは記憶にないのだけれど)」といった。
この先生が言った機種のところの音声は記憶から消え去ったのだけれど、ニコンやキャノンやミノルタやペンタでもな買ったのは確かで、当時ええ~~~ッ!!と思ったのは覚えている。
当時すぐにFujica ST-Fのことであることは察しがついた。
この発言から私が感じたことは、レンズ固定式で最短距離も遠く、シャッターも非常に簡便なものであって、1眼レフとしてのメリットは完全にないと思われた。
唯一のメリット、いや唯二つのメリット、軽くフラッシュが付いているということもかすんでしまうほどのデメリットを持っていたのだ。
それでも1眼レフ。。。というところにこだわるのかねぇ。。。とG先生の発言から当時は感じたのだが、今考えると、軽くて、安くて、G先生とフィーリングが合って、いざとなればクローズアップレンズを付けて花の接写などもできる。。。という旅行などにはもってこいのカメラ。。。ということだったのではないかと今では思う。
それに当時ジャスピンコニカ、フラッシュフジカなど黎明期のAFコンパクトカメラのピント精度(というかピントを合わせるステップ)はあてにならず、AFの入っていない目測ゾーンフォーカス機も引き続き併売されることとなった。ピッカリコニカやフラッシュフジカのゾーンフォーカス機である。
よくよく考えると、フラッシュフジカのゾーンフォーカス機よりもピントグラスによってピントを確認できるわけだし、さらには当時のAFとは比べ物にならないほどピントの歩留まりも良かっただろう。
それだけでもST-Fの存在意義はあったのかもしれない。
今この分を書いていて、メーカーの人はここら辺のことを考えて、この不思議なカメラの開発を考えたのでは。。。と思うに至った。
軽くて、フラッシュ内蔵で、ピントの合うカメラ。。。
私自身のなかで腑に落ちるものがあった。
しかし1眼レフというジャンルであったがため、1眼レフを使う層からはあまり相手にされていなかった。
G先生は的確な御判断でこのカメラ(Fujica ST-F)を買われたのだろう。
Fujica ST-Fのデッドコピーの中国製の長城PF-1の存在を知った時にはをををを~~~~!!と思ったが、1万円超の値段(輸入会社の付けた値段)に手も出ずに終わった。
最近中古のフィルムカメラががいよいよ値段が付かなくなり、3野口ほどで購入できた。
この長城PF-1は当初壊れている。。。と思って落胆した。
レンズのなかに遮蔽物が出てきてしまう。
私はプログラムシャッターなどによくある、絞りとシャッターを兼用した2枚の板が1枚だけ変な位置に来てしまい、レンズを遮っているのだと思っていたけれど。。。
どうもこれはミラーシャッターの開き具合を制御する棒であるとの情報をWeb上で得た。
しかし最少絞りのf16にしたときレンズの下半分をこの棒で占拠されてしまう(↑ 上の写真を参照してください)。
これはどう考えても正常であるとは思えなかったのだけれど、本家FUJICA ST-Fもこんな構造になっているらしく、なぜこれでちゃんと写るのかわからない。。。との記述があった。
ひょっとしたらひょっとするぞ。。。
フィルムを入れたら結果は普通に写っている。
私の手元にある長城PF-1は程よくポンコツで、フィルムを入れてもまともに進行しなかった。
巻き取り軸のスリットに不具合があるらしく、フィルムを巻いて4枚目あたりでフィルムが進行しなくなる。
どうやら指でフィルムのテンションをかけながら、4枚目くらいまで巻き取り軸にきれいに巻かれているかを確認してからでないとダメだった。
うまくいってからは巻き上げも巻き戻しもスムーズであった。
ただし最初の4枚をロスしているから
36-4=32枚 という風にフィルムを目いっぱいとることができない。
長城PF-1でWeb上を調べても、このような記述は出てこないので、これは個体差の問題だと思う。

このカメラのもとの偉大なる富士フィルム(当時は富士写真フィルム、という会社だった)のFUJICA ST-Fも似たようなものだったなら(巻き上げ巻き戻しはすんなりできたと思うのですが)、がぜん本家のFUJICA ST-Fの方が欲しくなった。実働品のFUJICA ST-Fは何とか入手したいところである。
普通はおいらはパチモンの方好きなんだけれど。。。
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- 2013/05/07(火) 02:39:54|
- 放)長城PF-1(中華)
-
| トラックバック:0
-
| コメント:6
やっぱりこのカメラはマニア心、というか、オタク心をくすぐるんですねぇ・笑
かく言う私も、フジカST-Fと長城PF-1を昔ゲットしてました・滝汗
http://homepage3.nifty.com/madam/camera/FUJICA4.html
ST-Fはモロにフジのコンパクトカメラという作りで、
あの格好とミラーシャッター以外はマンマ同感覚で使えました。
長城の方は動作がぎくしゃく、使ってるうちにメキッと逝きそう、
パクリはパクリだわなぁ、という出来だったように思います。
- 2013/05/07(火) 10:52:49 |
- URL |
- MADAM #.Q7UDCiU
- [ 編集 ]
MADAM様 コメントいただきありがとうございます。
HPのフジカST-Fを拝見いたしました。
これです。わたしが30数年前に駅前のカメラ屋でいじっていたやつ。
これとポラロイド1000とか同じようなモロプラカメな感じがいたしておりました。
これは必ず今年中に生け捕ることを目標にいたします。
FUJICA ST-F 買うぞ!買うぞ!買うぞ!
FUJICA ST-F 使うぞ!使うぞ!使うぞ!!
こう念じていれば出会いがあるでしょう。
> やっぱりこのカメラはマニア心、というか、オタク心をくすぐるんですねぇ・笑
> かく言う私も、フジカST-Fと長城PF-1を昔ゲットしてました・滝汗
>
http://homepage3.nifty.com/madam/camera/FUJICA4.html
> ST-Fはモロにフジのコンパクトカメラという作りで、
> あの格好とミラーシャッター以外はマンマ同感覚で使えました。
> 長城の方は動作がぎくしゃく、使ってるうちにメキッと逝きそう、
> パクリはパクリだわなぁ、という出来だったように思います。
- 2013/05/07(火) 21:03:44 |
- URL |
- 横須賀与太郎 #-
- [ 編集 ]
どもども、横須賀与太路殿。
あっしがPF-1を拾ったのは北京は西単でしたね。北京では進んだ街です。そこで場所ふさぎになっているPF-1を拾いました。確か3000円くらいだったと記憶しています。その後、安原さんが1.3万円くらいで売っていたのを見て、偉くびっくりししたね。このPF-1をその価格で買うなら、ミノルタSRT-101に適当な標準レンズを付けた方が、遥かにあてになりますから。
その後、本物の方のフジカST-Fを入手しましたが、たいていの場合はファインダーがモルト腐食でダメになっていますね。それでも、フォーカシングスクリーンの端の方でピントを合わせれば何とかなると思いつつも、稼働していません。ジャンクコーナーで半額セール250円のブツなら、拙僧の師団では「実用」の範囲ですわ。
今度、モデル撮影に出そうかなあ。
- 2013/05/08(水) 20:00:12 |
- URL |
- Rikkie #1Nt04ABk
- [ 編集 ]
Rikkieさん、こんばんは。
このカメラ、今年中になんとかしてやろうと意気込んでいます。プリズムがいかれてるのが多いのですね。。。何とか良縁に恵まれたいものです。
どうしてもプリズムの良いものがなければ、プリズム再蒸着させるだけの費用はためておこうと思います。
- 2013/05/08(水) 23:40:49 |
- URL |
- 横須賀与太郎 #-
- [ 編集 ]
フジカST-Fですね。SEDICのOEMで、フジとしても
異端のカメラですね。
一眼レフとは信じられないほど軽いのがメリットでしょう。
目立たないというのも良い点かな。40ミリベストの人なら
実用性が高いです。
ご存知の通りプリズムアウトが極めて多いので、再蒸着
などより、チャイナ物のジャンクから乗せ変えれば良い
ですね。巻上げ異常はおそらくカウンター系のギアが
欠けているからでしょう。
チャイナのデッドコピーはそんなものです。材質も
作りも本家とは比較にならないですから。
- 2013/05/09(木) 13:14:27 |
- URL |
- kan #mQop/nM.
- [ 編集 ]
Kan様 コメントいただきありがとうございます。
SEDICのOEMだったのですね!!
貴重な情報ありがとうございました。
SEDICというと110カメラだけかと思っていたので大変参考になりました。
40mmが好きなので、どうしても気になる存在です。ソ連製で脳いう構造だったらなるほどとも思うのですが、日本の大「富士写真フィルム」のブランドででてくるというのが面白く思いました。
ピックパルなどの当時の写るんですクラスのカメラが1万5千円していたことを考えると、この価格設定は納得いくものだったのかなと思います。
カメラは本当に安くなったものだと感慨深いです。
- 2013/05/09(木) 23:00:28 |
- URL |
- 横須賀与太郎 #1olHiW.o
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