
大口径至上主義の方もいる反面、無理をしない設計による性能を期待する「小口径シンプル設計原理主義」とでもいえそうな人もいて、わたしなんかは逆にf2.8-3.5-3.8-4.5と徐々に暗い方にはまる方でTessarのf6.3のものは素晴らしい。。。などと戦前に使われた方の記事を読むにつけ、なかなか憧れを抱いてしまっている。
もっとも戦前のカメラの記事を80年代あたりに書かれた戦前終戦直後を知っていらっしゃる方に言わせればf4は中口径であり、6.3や8くらいにならないと小口径にはならないらしい。
このSR-7は、今は閉店してしまった千葉のサンアイカメラさんの研究品コーナー(籠じゃなくって、きちんと丁寧に棚に置かれていました)できれいな58㎜/1.4付で2千円。露出計ダメとの札が付いていましたが、1.3Vの電池を入れたところなかなか正確な露出値。
以来実用しております。
なんかの拍子に店頭でこのレンズの存在を知り、Rikkieさんの報告などで気にはなっていたのですが、ジャンクで取り混ぜてこのレンズも入っていたものが千円強で購入できてしまった。
レンズにカビがあると明記されていましたが、それは表面にとどまり、ひょっとしたらバルサムが切れ始めているかコーティングのムラか??程度の状態で、実によかった。
このほかはカビなしのMCロッコール135㎜f2.8と純正接写リング。
モノクロの露出の塩梅はなかなか難しいように思ってしまう。
以前、一番露出がシビアだといわれているカラーリバーサルをヤマ勘露出で使っていたが、こちらはそのようには思わなかった。
カラーリバーサルでは、自分の好む被写体のハイライトの露出は大体決まっていたからだ。
ネガはバランスを見てハイライトからシャドウまで決めなければいけない結局私のような単細胞は逆に複雑なことを考えてしまって失敗する。
カラー現像のモノクロフィルムIlford XP2などは露出過多に弱く、アンダーの方に伸びていくのだが、念のために露出を上乗せしてしまったりして、どうもうまくいかない。

これは背景の横須賀港は明るく、駅舎の影にかくれた手前の部分は相当に暗く、SR-7のCdS露出計の受光部
を地面に向けた。
背景は飛びすぎてしまい、横須賀港の前で撮ったことはわからなくなってしまう。
手前の暗い部分の被写体は適正ではあるように思うが、もっと露出を少なくしても十分、もしくはもっとなだらかに写る。
平均測光機や単独露出計など、ネガには全体の値を図るので、塩梅なしのそのまんまの露出でOKなことが多いのではないだろうか。
平均測光などだと、明るい方に露出が引っ張られるから、逆光だと+2EVなどとついつい思ってしまう。
きれいに写っていないのは露出の問題と、暗いレンズでプリセット絞りなため絞って目測で撮ったためである。
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- 2013/03/27(水) 00:47:45|
- 放)W.ROKKOR-QE35mm/4
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今回大好きで信用ならないZenit 212Kによく写るというXR RIKENON50mm/2を付けてみた。
もちろんZenitについているHelios 44K-4(58mm/2)に全くの不満はない。
大変良いレンズでレンズに注文を付けることは全くない。
RICOH XR500が付属のレンズが安いのによく写ると評判になり、さらにミラーレスデジ1などで銀塩時代のレンズを付ける人が爆発的に増えて、どうも安く入手し辛くなっていた。もちろんそんなに高いことはないけれど、ジャンクのボディーはたくさん出てきてもレンズが出てこない。。。などという実に悲しいこととなっていた。
生き別れは中古カメラにおいても実に悲しいことである。
であるから玉付きのボディーを探す。
もちろん入札競争者はいたけれど、実に安く入手でき良かった。
レンズのカビは表面にとどまり、カメラのシャッターなどは動いている。
嗚呼、神様ありがとう。
早くこのレンズを使いたかったのだが、もちろんカメラのモルトはきれいに取れて裏蓋がパカパカしている。
これは完全に光が被るので、モルトを買ってくるまではお預けだと思っていたがどうにも我慢ができず。。。
裏蓋などの漏光はないものの内面反射などで光が被るZenit 212Kに装着し、父の墓参りに出かけた。
私もこのような家族の行事にZenit 212Kはリスキーすぎると思ったが、思わず手が伸びてしまったのだ。
最初に買ったZenit 212Kは、おもちゃのような外観のZenitar 50mm/2が付いていて、信じられないくらいカメラの内部が黒塗りしていない部分が多かったので、内面反射防止用の塗料で親の仇のように塗り捲った。
しかしどうも不明な漏光がある。
露出計のプラスマイナスを表すランプはレンズを外すと下から直に見える。
またまた信じられないけれど、これをどうしたものかと思っているうち、露出計が怪しくなってきた。
ISO感度ダイヤルは頼りないプラスチック製で、感度ダイヤルを上から「押さえ」るとそこそこまともな値を示すが、感度ダイヤルから指を放すと途端にプラスだかマイナスだか忘れたけれど振れて、シャッターダイヤルを回そうにもどうにもこうにも露出計は動かなくなった。
感度ダイヤルを止めてあるネジを締めるとしばらくは良いがじきに駄目になる。
そんなことを繰り返しているうちに、感度ダイヤルにひびが入って、どうにもこうにもならなくなった。
であるから後発の212Kより退化したのにさらに肥大化した412にDX感度自動設定が入ったことにえらく納得した。212KはKマウント機でシャッター速度はB,1/8,15,30,60,125,250,500だが、412はスローガバナーなしのB,1/30,60,125,250,500でM42絞り込み測光である。
DXとM42絞り込み測光は誠にアンバランスで、このスペックだったら小さくコンパクトにできるのに、特大のアンパンのような外観はどうしたらこのような発想が出てくるか謎である。
今回XR RIKENON50mm/2がよく写るレンズだということが分かっただけでも、ある程度カメラとして使えることが分かった。
ハレーションはレンズによるものではなく、Zenit212Kの黒塗りしていないカメラ内部の莫大なる内面反射によるものであろうと思う。
さ~て、ロシアソヴィエトカメラ恒例の黒塗り祭りをしよう。。。

KMZ ZENIT212K,RICOH XR RIKENON50mm/2,ILFORD XP2Super使用
テーマ:モノクロ - ジャンル:写真
- 2013/03/20(水) 23:14:05|
- 放)XR RIKENON 50mm/2
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私がカメラに興味を持つ7~8年前のことだろうか、ゾビエトの廉価1眼レZenitが1970年代前半に大ダイエーで売り出したということを知った時にはスゲ~もんだと思った。近所の写真館にMepro-Zenitは鎮座していた。
初めて買った1983年のカメラ年鑑にも輸入元になったメイボーオプテル(ダイエーで売ったころは明貿商事)の仕入れたKievだのが載っていた。またヨドバシカメラ新宿本店でも、セレン露出計を搭載したKIEV4M(1936年のベルリンオリンピックのころドイツで最新鋭だったContax Ⅲのコピーで80年代初頭でもこれはシーラカンス以上のインパクトであった。3万7千円くらいとなかなか高価だったので、てんで売れなかったのではないだろうか。
90年代からミレニアム以降のクラカメブームはレンズ遊びが過度に流行り、せっかくレンズとボディーが一緒だったものが生き別れになった個体であふれた。Mepro-Zenitなんかでもボディーのみのものがあふれてしまい、レンズはそれなりの値段に吊り上げられてしまった。もちろん今はそんなことも少ないだろうが。
このころのZenitには縁がなく、仕事先の一つの蒲田にあるカメラ屋さんの店頭に出ていた日本向けダイエー仕様のMepro-Zenitと、純正国産レンズMepro-Kominarが付いた個体があったので購入。
しかし購入の決定的にしたのはファインダーのフォーカシングスクリーンである。
コンデンサーレンズの下を荒擦りのスリガラスにしただけのものだ。
私はフレネルレンズはおろか、アキューとマットだのなんだのが大嫌いで、スリガラスオンリーのカメラを心から愛している。
ちょっと残念だが私の買ったMepro-Zenitは露出計の針がごくわずかしか動かない。
そんな時に露出計のない潔い外観のこのZenit-Bを知り購入と相成った。
西側企業のOEMなどネームを入れやすいためにカメラ名は梨地クロームメッキの上にプリントなため、お掃除をすると消えてしまう。
この個体もカメラ銘の最後の文字の型番であるところの「B」が「E」に見えるがBの右端が消えてしまったためである。
小さいIndustar-50が着いていたが、手持ちのIndustar61L/Zを着けた。
荒擦りのスリガラスのフォーカシングスクリーンは11くらいに絞った状態でもピントの山が見やすいのでプリセット絞りを使って開放にしなくても、絞り込んだままでフォーカシングしやすいので本当に楽で良い。

母ちゃんは最新のケータイで動画を撮り、父ちゃんはポンコツZenitで撮っている。
嗚呼、ダメダメ父ちゃん。。。
- 2013/03/08(金) 22:03:26|
- 放)INDUSTAR61L/Z(50mm/2.8)
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