
(左はいただきもののAsahiflex IIB 現在不動中レンズはきわめて快調、左は武蔵国中野村の富士屋亀羅店の我楽多の庵にて購入した1A.カメラは動作、レンズは絞り位置ズレ)
アサヒフレックスは、小学生のころに見た朝日ソノラマの別冊「クラシックカメラ専科2-名機105の使い方」で、我が家に有ったOlympus PEN Fの隣のページにあったことくらいの認識しかなく、興味を持たずについ最近まで来てしまっていた。
市内にお住いのtouranistさんから、知り合いの方からカメラをいただいたが活かしきれないので当方に下さるとのこと、その中にアサヒフレックスも含まれているとのことだった。
touranistさんも当方のブログの下記の写真をご覧のなってそう思われたということだった。

初代PENTAX APとどれくらい共通項があるのだろうかと興味津々であったのでありがたく頂戴することにした。
しかしその時に予想外の感覚に陥った。
アサヒフレックスが実に魅力的であるということだった。
元よりボディーは手にぴったりと合う。それは後のペンタックスSVなどが私の手にぴったりと合うのでもっともなことだ。
レンズの鏡胴もずっしりとしていて質感も素晴らしい。
瀟洒なピントフード、コンデンサーレンズの底面をスリガラスにしただけのスクリーン、、、
またいただいたアサヒフレックスは大変丁寧に使用されていてキズなども少ないしなにより接写リングやクローズアップレンズまで残されていた。

これは当時接写、複写に興味や必要性があった方が使っていたとの実証の一つとなるだろう。
私の恩師のお父上が学者様で、文献の複写にアサヒフレックスを使っておられたということを聞いたことがある。
その後、ペンタックスSPになり、私がお世話になっていたときはPENTAXのSFXが出たころで、SFXにしようかと思っている。。。とおっしゃっていた。いかに旭光学でスタートすると、丁寧なマウントアダプターのフォローでリピーターが出てくるのだなと思った(結局恩師はF-401を購入された)。
縦位置は上からのぞくファインダーでは天地逆増になるので決定的に使いにくいために横の透視ファインダーを覗くのだけれど、それとて50m用、外付けのファインダーを付けるアクセサリーシューもない。
交換レンズでの縦位置撮影はスナップなどでは。。。ほぼ無理というか、わざわざアサヒフレックスを使う理由がないのである。
やはり三脚や複写第に据え付けてきっちり撮影むきであろう。
しかし50㎜に関しては、当時は露出はヤマ勘、距離も目測というのが当たり前の時代、達人たちはピントフードを開くことなく横に付けた透視ファインダーで撮影した可能性が高いと思うのだ。
事実レフレックスの機能を除けばライカのA型、C型やスタンダードと同等である(Elmarじゃねぇじゃねぇかなんてことはいいこなし)。
また1A,IIAなどのスローシャッターのないものでも、当時の普及型の35㎜レンズシャッター機は距離は目測、スローシャッターも普及型では省略されていたから、アサヒフレックスの方もその点においてもそん色があるものではない。
もちろんレフレックス型のファインダーでピントは確認できるのでその点は安心だ。
レンズシャッター機の中級機、高級機ともなると、当時の普通のユーザーだとアサヒフレックスは逆に使いにくいものだったろう。距離計が連動し、大口径のレンズが付きアイレベルのファインダーは縦位置横位置の不自由さはない。
当時のレンズシャッター機やフォーカルプレーンシャッターのライカタイプのものも、最短撮影距離は1mほどだったが、オートアップなどの簡易接写装置や、その他のアクセサリーで接写が可能であったので、ある程度の接写はできたわけである(その場合は絞り込んで被写界深度を稼ぎ画質をよくする必要がある)。
アサヒフレックスには気合を入れた接写を必要としている人、天体望遠鏡、顕微鏡撮影っを必要としている人、または、まだ未熟で使いにくいけれども1眼レフの可能性に魅力を感じたマニアなどが使っていたと思われる。
先日このカメラを年配の方にお見せしたらアサヒフレックスなんか持ってた人はマニヤだったからなぁ~」と言っておられた。
しかし、そのちょっと特殊なその時点では可能性はありながらもまだ使いにくいカメラだったアサヒフレックスでもそれなりに売れたことを考えると、やはり日本人はマニヤックなのかなぁ。。。もっとも輸出用もあっただろうけれど。
しかし、とにかく魅力的なカメラで良く持ち出す。
レンズはいただきもののIIBの方のもの、ボディーは1Aのものと2個1状態ににできた。
撮るのがとても楽しいカメラである。
また1Aの方はシャッターボタンを押すと、押す力でミラーが跳ね上がり、シャッターボタンから指を放すと戻る。
クイックリターンにはなっている。実に動作や音が上品である。
IIBの方は残念がら現在の状態ではシャッターが動かないので、そこら辺の感触はわからない。
当時も比較的特定の役割を持っていたカメラだったが、現在ではさらにスナップなどでも使いやすいわけではないし、交換レンズなどの使い勝手も良くないし、もっと使いやすい古いカメラはもちろんたくさんあるが、、、
アサヒフレックスと過ごす時間は格別である。
なんと楽しき時間であろうか。
1950年代当時の人をしのび、一応アサヒフレックスの接写を追体験するために、しかし、三脚を立てるなど大がかりにしないためにワルツのクローズアップレンズを使った(いただいたアサヒフレックスと一緒に頂いたもの)。
ちょうど紅梅が咲いた。

室内でもISO400だからこれくらいは撮れる。

1Aはスローシャッターはないし、レンズの口径はf3.5だから1/25とf3.5が限界値だから、室内ではそのあたいにして撮れてなければあきらめる。。。といった潔さがまた良いが、ISO400が当たり前になった今日ではあまり不都合は感じない。
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- 2013/02/19(火) 00:13:30|
- Takumar50mm/3.5(Asahi flex IA)
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PENTAX ESPIO 928,28-90mm(28mm側で撮影)フジ業務用カラーネガISO100
何屋さんであったのだろうか・・・コメのマークが見えたような気がする。
千葉のサンアイカメラが閉店となり凹んでいる。
最後にこのカメラと蛇腹フードなどを購入した。
割引にオマケと。。。申し訳ない。。。
ありがとうございました。
今後千葉でどのようにして暇をつぶそうか。。。
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テーマ:お散歩お出かけ写真 - ジャンル:写真
- 2013/02/14(木) 00:30:16|
- 放)PENTAX ESPIO 928(28-90mm)
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