

10年近く前だろうか、ebayあさりをしていて(これいかんよ!!)この機種を見つけたのだけど、
89ドルだかで送料もかかると諭吉をはるかに超えるため、見送ったけれど、
見本写真が「程よく写りが悪く」?カッコよく見えたのである。
向かって左に、縦に細く人口革を貼るなんぞは、70年代を脱し、80年代の新時代の香り、垢抜けがしている。
wikipediaなどによると、デザインはローライだそうだ。その可能性は大いにある。要は、この縦の人口革張りがなければ間が抜けているのだ。
しかし、実機を手に取ってみると、安っぽく、デザインの良さが生きない。
カメラの見本写真を。程よく「写りを悪くしよう」としたが、2010年代後半のマイクロフォーサーズ機は、
それなりによく写ってしまう。
昭和54-5年には、新宿の老舗デパートのカメラコーナーには、本家フランケ・ウント・ハイデッケのRolleiflex 2.8Fの最後期型が¥298.000で売っていたのを目撃した(これは当時のことだから新品ですよ!!すでにプラナー付きはなく、シュナイダーのクセノタールに一本化されていた)。
いや小学生の私は、それをオリンパス・ペンFとフジカラーFII(ASA100)で写真まで撮った。
このころコロコロと社名を変えているが、1981年倒産、、、だそうだ。当時カメラ雑誌でローライ フォトテクニックとして再生した旨が書いてあったのを覚えている。
1979年にピッカリコニカ型のRollei Flash35が(ドイツではRolleimat F)、1980年にはAFを搭載した機種が、そして初期AFの信頼性のなさをカバーするためかローライ ファミリーとしてRF35が登場したようだ。
しかし、同時期にドイツのなんちゃらという高名な設計師が作ったRolleimaticほど惚れ惚れするものではない。
しかし、ローライ ファミリー(RF35)はオーソドクスな作りであるため生存率が高いとか。
Rolleimaticはそれなりに気合を入れたのだろう、絞りも選べるし、HFTコートのRolleinarブランドのレンズをあてがっている。
https://de.wikipedia.org/wiki/RolleimaticRolleimaticの存在を知ってしまうと、このファミリーちゃん(RF35)はぼやけて見えるが、距離計もついているのでまあ安心して撮れるともいえる。
しかし、万難を排して買うほどのものでもないのだけど、よくは写る。
ピッカリコニカのHEXANONでもなければ、フラッシュフジカのFUJINONでもない。
日東光学のレンズである。カメラ本体はチノンともいわれるがわからない。
私は最近の日東光学の動向を全く知らなかったが、Hasselbladのミラーレス中判の極めて優秀なプロ用レンズを作ったり、火星探査宇宙船の「はやぶさ2」に搭載されたカメラのレンズを作るなど、安い民生用カメラのレンズなんかお呼びでないらしい。
細かい色の変化を丁寧に出し、カラープリントなどではよい結果を生み出したと思われる。
しかしくどいようだが、手に取ってみると安っぽさは際立つ。もう少し何とかならなかったのか。
↓最短撮影距離は0.9mであり、私が手を伸ばしても最短撮影可能距離には満たなかった。
晴れていたから絞り込まれて被写界深度内ではある。高精細の当今のデジカメからするとアバウトだが、フィルム時代には、テッサータイプの焦点移動の問題を庶民派カメラにおいては問題にしていなかったからこんなものだろう。
さりとて、この日ばかりはスマートフォンなどを家に置き忘れて出たことを恨んだことはなかった。
令和奉祝プリンアラモード(セブンイレブン)を見つけたのだ。一世一代のことだから買って立ち食いをしたのである。
私の手があと少し長かったら、本当にジャスピンで行けたのになぁ。
ピッカリコニカ型で距離計連動型にしようと1眼レフタイプにしようと、本体だけでは接写はできないのだ。
今は本当に良い時代になった。


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- 2019/06/17(月) 23:04:42|
- Rollei Lens 40mm/2.8(Rollei 35RF日東光学1981年)
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