
Allegrettoという楽語にも使う言葉が珍しく使われているカメラだから買ったTOSHIBA Allegretto PDR-M700である。
しかし、どうもコンセプトが見えてこない。あちこちに兄弟機がある。
キヤノンと仲が良いようだ。PDR-M700にもキヤノンのレンズが搭載されている。
いろんな系統や種類で兄弟機がいるのだ。
なんでAllegrettoなんていう中途半端な名前を付けたんだろう。
フィルムだったがフジのネオパン・プレスト(これも楽語としてよく使うが)こっちの方が早いのである。
1997年のプレスリリースを見つけた。
https://www.toshiba.co.jp/about/press/1997_06/pr_j1601.htmなるほど!!
このころは修行中でろくにカメラのことも分からずにいたが、こんなカメラは知らなかった。
当時知っていたら、これは心中穏やかならぬものがあっただろう。
カメラが好きだったので携帯できるカメラ、いつでも携帯できるカメラが欲しかったのである。
(今の若い人は何を言っているかわからないだろうけれど)
1989年春頃だったろうか、カメラメーカーの営業のアルバイトをちょうどやめようというときに、
KONICA Big miniが出た。
ワイシャツのポケットに入る!!本格的に携帯できるカメラの始まりみたいに思った。
いやいや、こんな正式なカメラの前にも110フィルムのカートリッジの前にくっつけるだけの
「セルビ マイクロ110(岩田エンタープライズ)」があった。
80年代前半である。後にロモグラフィーがそのままの形で使い、現在ではハリネズミデジタルみたいな名前で出ているが、
その大元である。
セルビ マイクロ110にはダミーのフィルムが付いていて、その端にキーホルダーが付いている。
そして、フィルムのは言っている丸い部分には蓋が開けられるようになっていて、小銭入れになるという。
これこそ日常使いのカメラだと思って、相当無理なルートをたどって買った。
しかも私はこのカメラにカラーネガだけでなく、当時まだあったコダクロームとエクタクロームも通している。
110にもコダクロームとエクタクローム、モノクロはベリクロームなどがあったのだ。
キーホルダーはすぐ壊れてしまい、カメラは数本のフィルムを消費し、、、壊れた玩具と思った母親に捨てられるという運命をたどった。
まぁ横道にそれてしまったが、2001年にPCを始めて、インターネットなどをやるにあたり、デジカメが欲しいと思っていたころ(コンデジですら当時金のない私には高根の花だったが)カシオのEXILIMなど市場に投入されたときには、驚愕を持って迎え入れられた。
薄さ小ささは先ほどのコニカビッグミニよりも薄い。
ここら辺からすこーしだけデジカメを意識するようになったが、デジ1などは画質がいまいち(雑誌などで)、数百万円、一方ジャンク箱からくい移出した1眼レフと標準レンズなどでリバーサルフィルムを入れて撮った日にはそれはそれは美しい画が出てきたし、いいレンズを搭載したコンパクトカメラでもそうだった。当時さげすまれていたプラカメというジャンルだ。
新しい物好きな日本人のことであるから、2000年代前半にもずいぶんデジカメ(コンパクト)を買った人がいるようだ。
また横道にそれた。2001年にまとまったお金が入ったので、東芝の薄い小型のラップトップPC「リブレットL2」を買った。
楽譜をどこでも作成できる、未来的な生活。そして当時のJ-PHONの初代の「写メ」機を私は買っていたのだ。
しかしその画像は何を撮ったかはっきり判別もつかないようなもの。
自撮りは鏡によるもの。10万画素。何を撮っているかわからないほどのものだった。
でも先進的、未来的な生活だと思って疑わなかったが、インターネットなどを閲覧するうちにリブレットはずいぶん前からあったようであり、シコタマびっくりしたのだった。
で先日上に貼ったプレスリリース、1997年のものを見て、、、
当時の私が持つより5年も前のリブレットにカメラが刺さっている。
これでやり取りできるなんて!!
いや、当時知らなくって良かったですよ。
金もないし休みもない修業時代に、カメラを売っては交通費を捻出し、現場で修行させてもらっていたのだから、
こんなものを知ったら発狂していたでしょう。
これなら、PC自体もカメラ事態もAllegro(快速)よりちょっとゆっくりなAllegrettoなのだろう。
これはまいったなぁ。
でも2000年のプレスリリースではAllegretto M70がフラッグシップ機として紹介されるが、
これはキヤノンのパワーショット、カシオの何某か、SONYのS-75(Carl Zeiss Vario Sonnarと宣伝され、銘板に刻印されている)。
よく見ると皆同じような形であり、焦点距離と明るさが一緒である。
まぁ当時としてとてもよく写るレンズだったのでどこのメーカーでもよいのだが、東芝はレンズ名はレンズ部に記載されていないが、プレスリリースではキヤノン製と明言している。ここではパソコンと合体してやり取りするというコンセプトは消滅していた。
さて、横道にそれてばかりだったけれど、最初に買ったAllegretto PDR-M700は
「まぁAllegrettoというカメラをしゃれで1台持つなら、ちょいと高機能なものが良い」とキヤノン製10倍ズーム(35㎜判換算370㎜相当までのレンズが付いている当機にしたが、思いのほか深追いしてしまった。
前述のS-75や兄弟機のAllegretto M70など。
M700の方にはカメラのどこを探しても、すでにAllegrettoというプリントさえもされていなかった。
販売時のシールと、起動画面に一瞬出てくるためだった。
キヤノン製のレンズといい、キヤノンと仲が良かったのは明白とみて、キヤノンで似たものを探してみた。
あった。パワーショットS1 ISである。
さすがキヤノン、デザインもEOSっぽいし光学式手振れ補正付き、バリアングル液晶が画面搭載と
何もかにも上だった。


しかし調べてみると、TOSHIBA Allegretto PDR-M700は2003年、Canon Power Shot S1 ISは2004年である。
1番手を逃しても満を持して登場して市場を席巻するキヤノンのことだ(キヤノンオートボーイシリーズ、EOSシリーズ)
東芝の方にはないものがたくさん入っている。
レンズはコンマ1ミリ違い(35㎜換算だと37-370相当と38-380mm相当)の違いがあった。
レンズ内の光学手振れ補正を付けたら少し伸びたんだろうと思ったのだが、
同時に発売されたら東芝の方は全く存在意義がなくなってしまう。
ちょっと早く「基本形」で、余計な便利そうな、わくわくしそうなもの、ワクワクしそうな形ではないものを先行発売させてもらったのではないかと考えているが、当時の事情などをよくご存じの方がいらしたら、ぜひともご教授お願いしたいところである。
他に兄弟機があるかどうか、当方は知らないが、大キヤノンの発売前だったら、東芝Allegretto PDR M700も、小さくて35㎜換算400㎜相当に近づいた良く写るカメラという存在意義が少しはあった「期間」がある。
手振れに強いというPDR-M700のプレスリリースの文言も、何のことはない、自動的にISO400に切り替わるというだけである。
両方ともスイッチON後、勃起するチン胴レンズであるから、フィルターなどを付ける専用アクセサリーがある。
東芝はねじ込み、キヤノンがどうしてもわからなかったが、悩むこと10分くらい
(前ユーザー様が大変几帳面な方だったようで、箱から当時の内容物一切が入っていて、このアダプターもテレコンレンズもこのカメラに合致したものだということは確信が持てたのが幸いした)。
こういうことだったのか!!レンズ脱着ボタンのようなものを押したらレンズ前枠がバヨネット式になっていて外れたのだ。コンバーションレンズアダプターがバヨネットになっていたのでどうしたものかと当惑していたのだ。

380㎜相当に撮れこん1.6倍だとエライことになるぞ!
12日の月曜日に連れ出してみた。
そろそろトバし過ぎて亀鬱である。

どうしても最望遠側で撮らなきゃという強迫観念に襲われる。
いつも通り♪バスは来ぬ♪

消防団の火の見櫓の半鐘も、新宿駅山手線ホームから頭だけちょこっと見えるあの竹籠のような魚籠のようなビルも。。。
まあ超望遠系でなくても普通の焦点距離で








良く写っている。う~つれ~ばい~いじゃ~ん的には合格。
自分で比較したくなってレンズの両端で撮り比べてみる。
横須賀のメインストリート。大滝町大通り。

うむ。。。ワイド側で風景は厳しいなぁ。センサ―の画素数などは、ワイド時には風景に向かない。

↓さらにx1.6のテレコン装着
たまにピンボケがある。全然ピンボケ。
これには訳があった。鏡胴の周りに手振れ補正のON/OFFボタン。AF/MFボタンがある。
レンズを握るとそこを押してしまう。
最初は壊れたかと思って肝を冷やした。
これは人間工学的な設計ミスだ。センサーリコールはソニーのせいとしても撮影時にレンズ部を握ると、MFに切り替わり、手振れ補正が利かなくなる可能性が十分にあるのだ。いや、普通はなる。



鉄チャンじゃないのに電車を撮ってみる。結局フォーカスが遅いので380㎜望遠が役に立つ頃になってようやく写真が撮れる。
結局は東芝の方が使いやすく(握りやすいし)、手振れ補正が入っていない割にはブレにくいし。。。
東芝のAllegretto PDR-M700が好きになった。またキヤノンの方にはフィルターアダプターとフードに同一線上の擦れが多数あり、前のユーザー様が、きちんとフードを付けて撮影されていることが偲ばれる。
これは素晴らしいことだ。
- 2018/03/14(水) 19:27:24|
- CANON ZOOM LENS 10X 5.8-58mm/2.8-3.1 USM(CANON PowerShot S1 IS)
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