
ついに禁を犯してしまった。
写真機材に手を出さないという禁は破ってしまっていたが、
数百円、1500円、まぁ2~3000くらいまではと。。。とずるずると
ついに送料込みだと諭吉をチョット超えてしまった。
しかしこれには涙涙の40年越し深いコンプレックスがある。
私が淀亀本店に通いだしたころ(1979年、小4でした)、コンパクトカメラ市場ではAFかゾーンフォーカス(AFは高かったからピッカリコニカや110が主力だったですねフラッシュフジカのゾーンフオーカスで、ズーム付きで目測なんてのもありました)
セレン露出計をレンズの周りに配したサークルアイのカメラはオリンパスPEN-EEとかリコーオートハーフ
オリンパストリップあたりが頑張っていた。
1眼はAE機、プログラムAE機が全盛であった。というか憧れだったというほうが正しいか。
未来的なキヤノンA-1など輝いていた。
さらに傑作なのがプロはAEを使ってもよいのか、、、なんて馬鹿げたことが論じられてもいたころだ。
蔵亀本を小学生から読み込んでいた私は(クラシックカメラ専科2 当時4年生)
蛇腹のカメラがほしくてたまらなかった。
ましてやこの本の見開きの広告はマミヤで、C330,C220プロF、RB67プロSなど、
蛇腹のついたおいしそうなカメラが(当時の)現代においても満載であった。
輝かしい、神々を見ているようだった。
新宿西口にまだカメラのドイやサクラヤがあったころ
このミノルタのコンパクトベローズを見た。
蛇腹で矢来が組んである。当然欲情したのは言うまでもない。
3年ほど前になるだろうかこのコンパクトベローズを入手したのである。
中古で極めて安かった。3野口くらいだったろうか。
しかしこれは往年の欲情を晴らすだけではなかった。
当方3枚構成のレンズが好きという変な性癖を持っているが、
ミノルタのロッコールに存在することは知っていた。
1986年、まだ三枚三枚なんて言わなかったころ(高2)、アルプス堂だったと思うが
プリセット絞りの135㎜/4をとても安いので買った。
しかし、うちにはMCロッコール135㎜/3.5があった。
このレンズには全く不足を感じていなかったが(とても良いレンズと思っていた)、
プリセット絞りのこのF値4のレンズには不満だった。
もちろん試写といって地下鉄なんかがホームに入ってくるシチュエーション、
そんな状況だから絞りは開放だわ、駅の蛍光灯のおかげで色は悪いわ、当時の400のカラーフィルムは使えないわ、
ロクに使わず、すぐに見切りをつけてしまった(後々プロビア100F で大変良い結果が出たので私は間違っていた訳だが、これはあくまでも3枚玉の特性を理解した使い方での上である)。
ローライコードに関してクラシックカメラ専科1巻2巻などで村井龍一氏が
ツァイスのTriotarの描画の美しさに言及され、Xenarに一本化されたのを残念がられていたことから、
カメラの売り買いが自由になる20頃、ちょうど平成に改元前後、ローライコードTriotar付きを買ってみた。
ああ、かみさま、もろ私の好み。
その後大正13年入荷のブルーノ・ザイトラー・ヴィンクラーの当時のドイツグラモフォン盤にであい、
ニコンFを蓄音機に、ローライレフ2.8Cプラナー80㎜付きがそのレコードに化けた。
おかげで音楽学校に通いながらも、その時点で初めて音楽に開眼したのである。
であるから当然カメラは1台もなくなった。
ミレニアム後、ふとローライ35BTriotar付を買ってみる。
何が何でも戦前のTriotarの味はないだろう、、、と思ったのだが
有ったのである!!!
かくして私はほかにも三枚玉はないかどうか探すようになり、
コンパクトぷらカメなどにも優良なものがあることを知った。
ある日、m42に改造されていたロッコール100㎜/4プリセット絞りの出物があった。
早速調べた。あるサイトで100㎜のベローズ用は3枚玉と書いてあった。
おかしいなぁこれは固定鏡胴なのに。。。
しかし135/4とそっくりだったのでこれはちょっと無理して買った。
しかしである。。。絞りに油が散々回り込んでいて絞りが変形してしまった。
その後二本、ミノルタマウントの改造していないものを安く買ったが皆同じ。
いつかは修理に出さなきゃと思って、、、そのままになっていた。
考えたら矢来が組んであるコンパクトベローズはベローズロッコールのためもあって買ったのではなかったろうか。
SRT-101やペンタSPは中高の頃にもうすでに時代遅れということで随分ふんだんにあり、
レンズも安く買えたこともあるし、随分使った。
SRT-101は家にあったカメラでもあった。
だから私はMCロッコールとヤシカマット124Gのヤシノンで育てられたようなもんだ。
結局カメラをリストラするときに、とっておこうと思ったのはこの世代の布幕でTTL連動程度のものが結局自分には合っていると痛感した。だからフジヤカメラのジャンクコーナーじゃないほうで諭吉割れした黒ボディーを迷わず買ったのである。
かくして三位一体そろった。
蛇腹コンプレックスはカメラ道楽で消え、まぁどうでもよくなったんだけれど、フォーカシングが意外とやりやすい。
ねじを少し占めて、ゆるゆるでない状態にすると、ほんのちょっと指を動かすだけでフォーカシングができる。
一番ベローズを縮めて無限が出る。
このオートベローズロッコールの後に、マクロレズとしての100㎜が出るようでそれは固定鏡胴でマクロレンズだ。
わたしのは、オートベローズとしか書いてなくってマクロの表記はない(だから買ったんだけど)。
ベローズ用でないプリセット絞りの100/4が意外とシャープで、そのまま逝けそうだから、ベローズ用にしたのではないかと勘ぐってしまう。
お名前は忘れてしまったが、音楽家の写真を専門としているカメラマンの方が、ニッコールの105㎜/4を随分愛用されたとのこと。
このレンズはレンジファインダーの時代に、105/2.5ゾナータイプで高価だったために、廉価版として作られた3枚玉のレンズである。
ニコンFなどには似つかわしくないくらい細い。このレンズをの特性を生かして積極的に使われたとのこと。
だからこのロッコールも少し期待してしまう。
追記:私が持っているのはコンパクトベローズなので自動絞りはきかない。
しかし、オートベローズを使うのも大仰であるし、また3枚玉も焦点移動が多いというから、
実絞りでフォーカシングできたほうが良いだろう。何しろベローズレンズを普通に使えるコンパクトベローズは偉大だ。
(100㎜も135㎜も普通に使う分にはのちに出たもののほうが格段に良い。これは3枚玉好きの与太話である)
- 2017/02/22(水) 13:44:21|
- 放)AUTO BELLOWS RKKOR100mm/4 三枚玉(minolta)
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